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遺作<遺作(elf)>
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出雲彼方<SNOW(スタジオメビウス)>
評点:5 属性:主人公
希望という運命に選ばれ、絶望という運命に立ち向かう男・・・
(c)スタジオメビウス(展開)
都会で気ままなフリーター暮らしをする主人公。
従姉の「佐伯つぐみ」に請われ龍神村に赴いたのは良いが、その途中不運にも落石事故に巻き込まれてしまう・・・。
そんな生死の狭間で、彼は不思議な夢を見た。あたり一面雪に覆われた景色と、何故か懐かしい声が聞こえる夢を・・・。
意識を取り戻した時、そこに居たのは一人の幼子だった。
(分析)
一目見ただけで飛び抜けていると判断できる容姿。「長身で格好いい為、とてもモテる」という触れ込みも頷けるところである。
しかし「話し上手」と謳っている割に、彼の会話には冴えが無かった。よって結論としては、彼方を支えるのはその優れた容姿のみということになるが・・・。
無理も無い。
彼は冗談口も叩けない無骨な宮司「若生白桜」の転生体。数百年前、そのいい男ぶりで多くの女を悩ませた白桜の容姿をそのまま受け継ぎ、同時にギャグセンスの無さまで受け継いでしまったのだから・・・。
主人公なりに頑張っている割にイマイチ目立たない所理由がここにあった。
しかしそんなパッとしない彼方でも、転生という要素を帯びた瞬間に本領を発揮する。特に何の力も無いが、彼は澄乃を始めとするSNOWのヒロイン全てを救うことが出来るキーパーソンだからだ。
そんな運命を背負っていることなど知らずに龍神村にやって来た彼方。そこで待ち受けていた人々は、ほとんどが初めて出会った者ばかりである。
だが実際彼女らは、数百年前に悲恋を遂げた想い人の転生体であり、彼女の姉であり、かつて自分に懐いていたウサギが妖力を持った姿であり、それを見守ってくれた自分の妹だった・・・。
澄乃、あさひ、しぐれ、桜花、そして芽依子。
誰もが数百年前の龍神伝説から始まり、今尚その因果に囚われる者・・・。
それを断ち切る為に、彼方はこの世に生を受けたのである。
彼の使命とは、過去に起こった悲劇を現代のハッピーエンドで埋め合わせすること。
だから昔神に楯突いた白桜の生まれ変わりであることを知らないなりに、彼方は悲しい因果を背負った彼女等の運命を必死で捻じ曲げようとしたのである。
彼女等と同じように天から課せられた、自分の運命にも逆らいながら・・・。
いい加減だけど決して無責任ではなく。
意志は強くないけど、一度心に決めたことは決して途中で投げ出さず。
出雲彼方は最後まで逞しく、男らしく抗う。
そして遂に、長年に渡る因果が全て断ち切られ、それに囚われた彼女達に真の安らぎが訪れるのだった・・・。
これでギャグセンスが備わっていれば言うことは無かっただろう・・・。