エポキシパテを比較してみた
概要


はじめてのすくらっち」お読みになった方はご存じでしょう。先日、セメダインの木部用パテ(エポキシパテ)を使って「造形」ってやつをしてみました。で、このパテ、お気に入りではあるのですが、フィギュアの原型制作用途に使うにはいくつか問題があるのもわかってきました。
ってことで 、違うの使ってみようと思い立ったわけなのですが、今はいろいろ種類があるんですよね、エポキシパテ。検索かけたり某掲示板の関連スレッド見たりしてみましたが、主観客観入り乱れ、結論としては「使ってみないとわからん」。いろいろ買って試してみることにしました。

初心者の方も居られるかもですので、一応、概要説明から。造形用マテリアルにはたくさん種類がありますが、大きく分けると3つ。

ポリエステルパテ(ポリパテ)
ペースト状で、硬化前はベトベト。この段階で形にはなりません。そのかわり硬化後の切削感は良好(プラやレジンに似ている)な物が多く、ナイフ・モーターツール等で削って形を出していく「削り派」御用達のマテリアルです。単価も安いので、モリモリ使ってガリガリ削るタイプ。気泡が出るので、最終的な表面処理がちょっと面倒。あと、臭いがキツイものが多いです。

ファンド・スカルピー
ファンドは、ぶっちゃけ「キメの細かい紙粘土」。紙じゃないですが。紙粘土と同じように指やスパチュラを使って硬化前に形をつくり、乾燥させます。硬化後の切削は一応可能ですが、脆くてあまり良好とは言えません。硬化前に完成状態に近いところまで造形してしまうタイプの「盛り派」マテリアル。単価は最も安いです。身体と環境にも一番優しいかも。アートフラワーなどで使う樹脂粘土なんかもこのジャンルに入ります。
スカルピーは、加熱することで固まるちょっと特殊な素材ですが、硬化前は扱いやすいけど硬化後の削り感は今ひとつというのはファンドと同じ。

エポキシパテ(エポパテ)
粘土パテなんて呼ばれたりもします。上記を足して2で割ったような感じ。硬化前はコシがあって自由に形を出せ、硬化後はさくさく切削可能。キメも細かく、こまかい造形にも向きます。ポリパテのように気泡が出ないのも大きなメリット。私のような「盛りと削りと両方やりたい派」に最適のマテリアルです。但しお値段かなり高め。ポリパテと比べて硬化不良を起こすことも多いようです。

こんな感じです。
私のことを言うと、だんだん盛りで形が出せるようになってはきましたが、やっぱり最後のツメは削りに頼る所があるし、また、小スケールが好きなこともあってエポパテを愛用してます。

で、このコラムでは「私に最適のエポパテ探し」やってみた結果、いろいろわかってきた使用感をレポートしますが、今回試したものは以下。


(1)各種パテの概要(硬化時間・内容量・定価・グラム単価)

タミヤ エポキシパテ(速硬化タイプ)


硬化時間 約6時間
内容量 25g
定価 \400
グラム単価 \16


WAVE ウェーブ・エポキシパテ(軽量タイプ)


硬化時間 4〜5時間
内容量 60g
定価 \980
グラム単価 \16


WAVE ミリプット・エポキシパテ


硬化時間 2〜3時間
内容量 113g
定価 \750
グラム単価 \7


WAVE ミリプット・エポキシパテ・グレードS


硬化時間 2〜3時間
内容量 113g
定価 \1250
グラム単価 \11


セメダイン エポキシパテ木部用


硬化時間 約10分(完全硬化は24時間)
内容量 30g
定価 \700
グラム単価 \23


(番外)スーパースカルピー


硬化時間 なし(オーブン等による加熱で硬化)
内容量 454g
定価 \1800
グラム単価 \4


※以降、以下のように略します。
タミヤ エポキシパテ(速硬化タイプ)→タミヤ
WAVE ウェーブ・エポキシパテ(軽量タイプ)→軽量エポ
WAVE ミリプット・エポキシパテ→ミリプット
WAVE ミリプット・エポキシパテ・グレードS→ミリプットS
セメダイン エポキシパテ木部用→木パテ
スーパースカルピー→スカルピー

スカルピーはエポパテではないのですが、評判を聞いていっぺん使ってみたいと思っていたので、比較に加えることにしました。それと、タミヤは速硬化タイプの他に高密度タイプというメジャーな商品を出していますが、これは硬化時間が約12時間と長く、わたし的にアウトオブ眼中ですので今回比較に加えてません。ファンドについても長すぎる(形状によっては24時間でも固まらない)ので同様。また、上の5種以外にもエポパテはたくさんありますが、どちらかというとマイナーだと思われるので今回はパス。
ちなみに今回試したものは全て「里見デザイン」さんの通販で購入出来ます(定価の2〜3割引くらい)。ご近所の模型屋さんで見つからなければ、利用してみるのも良いでしょう。

また、比較の方法ですが、ウチには硬さや粘りを正確に計る機材なんかありません。指でこねた感じとかナイフの滑り具合とか、あくまで「私の感覚」で「主観的」にやってます。これは御勘弁下さい。
主観的ではありますが、「エポパテ使ってみようと思うんだけど、初めてで何を買えばいいのかわからない」という人や「今までずっと惰性で○○パテ使ってきたけれど、他のやつにも興味はあるんだよね」という人には、参考になるのではと思っています。

では次章以降、「硬化前の使用感」「硬化後の切削感」「追加盛りの食い付き」に分けて比較していきます。